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「アンクレ」大阪千秋楽 

10月31日(月)、シアターBRAVA!にて、「アントニーとクレオパトラ」大阪千秋楽(国内ラスト公演)を観て来ました。

今回は遠征しないつもりだったのに(笑)。埼玉公演の楽を観た時、進化し続けるクレオパトラを見届けたい!という気持ちがフツフツと湧き上がりました。
予想外に仕事が前倒しに進み、無理だと思っていた月末の月曜日に休めることになったんです。
これは、女王様が手招きをしておいでだなと(笑)、ご命令に従ったのでした。

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photo03.jpg

シアターBRAVA!には初めて行きました。というか、大阪といえば梅田近辺しか行っていないかも(笑)。
大阪環状線の大阪城公園駅で下車。時間があれば大阪城にも行ってみたかったけれど(お城が好きなんです)、できるだけ体力を使わないようにしました。「アンクレ」観るだけでエネルギー消耗するので。

席は1階中程のサイドブロック。全体が見えて、オペラなしでも表情がだいたいわかる。私にはこれくらいの距離がちょうどいい。
ただ、この劇場は客席の傾斜が緩やかなのね。前の人の頭で舞台の一部が見えにくくなる。
「アンクレ」は床に座ったり倒れこんだりする動作が多いので、それが見えにくいのはとても残念。
さいたま芸術劇場は勾配があって見やすかった。音響もよかった気がする。韓国公演の劇場はどうなんでしょうね。

長くなるのでたたみます。(追記へ続く)
「アンクレ」は埼玉で3回、大阪で1回観ましたが、いつもどこかが変更になっていました。
初日と1週間後ではかなり違っていた。クレオパトラの衣装がドレスから鎧に変わったり、あちこちの台詞がカットされて上演時間が短縮されたり。

特にアントニーとクレオパトラが絡む場面は、動きが毎回違いました。
大阪の千秋楽でも、演出がはっきり変わったところがあってビックリ。この時点でも変えてくるとは。
きっと韓国公演を見据えているんでしょうね。

大きな変更は蜷川さんの指示でしょうが、ある程度は二人に任せている部分もあるのかな。
ラブラブ度(笑)の度合は、日によってグダグダだったり、抑え気味だったり。
「制約の中の自由」とでも言ったらいいのでしょうか。舞台上で、その役の感情のままに生きる。
鋼太郎さんもとうこさんも、実に活き活きとその役を生きていた。そんなふうに感じられる千秋楽でした。

蜷川シェイクスピアシリーズは、DVDに残りますよね。埼玉楽の前日に収録が行われたそうです。
でも、それは決定版というわけではなく、進化の過程のある段階を切り取ったに過ぎないんだなと思います。
舞台は生き物なのだと。その面白さを改めて実感しました。

* - * - * - * - *

演出が変更されるより、もっと劇的に変化したのは、とうこクレオパトラかもしれません。

10月1日の初日では、とうこさんの必死さが伝わってきて、客席の私まで緊張していました。
声はよく通り、滑舌もよく、立ち居振る舞いは綺麗だった。大きなプレッシャーの中で、観ている側も疲れるくらい一生懸命に演じていた。

10月9日に観た時は、かなり落ち着いてきたように感じました。修辞の多い長台詞にも感情がこもっていた。
立ち姿も動く姿も美しい。でも、まだ固い蕾のよう。エジプトの場面の背景に咲き誇る、鮮やかなスイレンの蕾。

10月15日、埼玉公演の楽。蕾は開きかけていました。
とうこパトラの美しさを例えるなら、花ではなく宝石。硬質な輝きだと思います。
それは、安蘭けいさんの芸質なのかもしれない。キラキラと輝く硬質な美しさ。芯の通った強さと凛々しさ。たぶん、そこに私は魅了されてきたんだな。あ、それだけじゃないですけど。
女性を演じるには、更にしなやかさや柔らかさが加わると、ますます魅力的になりそうな気がする。

10月31日、大阪千秋楽。蕾が開いた、かも。まだ大輪とまではいかないけれど。少しずつ花開いて、芳しい香りが漂ってくるようだった。
あの膨大な台詞を、自分の言葉のように語っていた。
ローマへ帰るアントニーを引き止めようと駆け引きする場面や、アントニーの結婚を伝える使者とのやり取りでは、余裕すら感じられた。
埼玉の初日とは別人のように、王者の風格漂う舞台女優が目の前にいたのです。

そして私はようやく、クレオパトラはアントニーを本当に愛していたのだと感じられました(って遅い?・笑)。
そのあたりを書くとどんどん長くなってしまうので、雑感として別に載せますね。

とにかく、アントニー死後のクレオパトラが素晴らしかった。
霊廟の場面、「私は夢を見た、アントニーという皇帝がいた」と語り始めるところ。女王の威厳を保ちながら、声も表情も柔らかく、一人の”恋する女”になっていた。
正装して目を閉じ、「アントニーが呼んでいる。見える」から「夫よ、行くわ!」と続く台詞も、死後の世界での再会を待ち望む喜びに溢れていて、ゾクゾクしました。

弱いとか女々しい(この言葉好きじゃないけど)というのではないんです。
強い、凛々しい女王であると同時に、愛する男を想う情愛が溢れていた。あの柔らかさは、埼玉公演ではまだ感じられなかったな。どんどん進化してますねぇ。

しかしながら(笑)、女王様。台詞を言い間違っちゃいましたね。
忠実な侍女シャーミアン、アイラスと別れのキスを交わす場面。
「私のぬくもりから最後のくちびるを取りなさい」
へ? 熊谷シャーミアンは全く動じずに芝居は続く。あぁよかった。
膨大な台詞の中で、私が気づいたのはそこだけでしたから。大丈夫です、女王様(笑)。

* - * - * - * - *

大阪のお客さんはノリがいい。演じるほうも伸び伸びできる。
とうこさんはそんな風に言ったことがあったけど、確かにそうだな。よく笑いが起きていました。

前半は、コミカルな場面が多いですよね。
ローマへ帰らねばならないアントニーを、クレオパトラが女の武器を使って(笑)引き止めようとする場面とか。アントニーの結婚を知らせる使者に、女王が怒り狂って八つ当たりする場面とか。
埼玉でも笑いが起きていましたが、大阪のお客さんはガハガハ笑ってる(笑)。
散々な目に遭う使者役の新川さんと女王様の息もピッタリでした。

自害しそこねたアントニーの「死ねない、死ねない?」の場面でも笑いが起きました。
忠義の家臣エーロスが見事に自害して、観客の涙を誘ったあとなのに。主君はぶざま。
私は笑えなかった。可哀想だよね、アントニー。痛々しいよ。
韓国のお客様はどんな反応をするでしょうか。

毒蛇を届ける道化と女王のやり取りでも、笑いが。
あのシリアスな場面で道化が出てくる。しかも毒蛇を隠し持って。シェイクスピアって面白いなぁ。
道化役の青山さんは、占い師や老兵役でもインパクトありましたね。

あの大きな毒蛇、ちょっとオモチャっぽくて(笑)目立ちすぎな気もするんだけど。
クレオパトラが絶命し、シャーミアンが嘆き悲しんでいる時に、客席からオォーッというどよめきが。
毒蛇がスルスルと退場していくほうに、お客さんが気を取られてる。特に2階席からはよく見えるのでしょう。
蛇クンはもう少し目立たずに消えるといいんじゃないかな。

* - * - * - * - *

出演者の皆さん、声に若干お疲れが感じられる方もいたけれど、渾身の演技。
美しく激しい「アントニーとクレオパトラ」は、国内公演の幕を閉じました。

カーテンコールでは2列に整列。あれ、さい芸では1列だったけど。
こちらのほうが横幅が狭いのね。確かに、舞台がちょっと狭いかなという感じはした。
ご挨拶する時に、前列と後列が入れ替わったりしていました。

何度目かのカテコで、蜷川さんが登場。またしても隅っこにいようとするのを中央へ引っ張り出されていました。
とうこさんの肩を抱いて祝福されていたなぁ。とうこさんも満面の笑顔で嬉しそうだった。
鋼太郎さんととうこさんが蜷川さんの両脇に並ぼうとするのだけど、俺は後ろでいいんだよとばかりに下がって、お二人を前に出そうとする蜷川さん。
キャストの方々、スタオベの客席に手を振ったり、解放感に溢れていました。

鋼太郎さんが「韓国に行ってきまーす!」と叫び、場内は拍手喝采。
舞台上でも客席でも拍手、拍手。
最後は踊りながらピョンピョン跳ねている人たちも。とうこさんも弾けてましたよ~。


皆さんお怪我もなく、笑顔で千秋楽を迎えられてよかった。お疲れ様でした!
でも、これで終わりじゃないんですよね。
韓国公演に向けて、”壮絶な舞台稽古”があるのだそうです。


とうこさんはまだまだ変わるでしょう。クレオパトラはどこまで行くのか。
韓国の観客は、蜷川シェイクスピアをどう受け止めるのか。
この目で確かめたいという思いはありますが、どうにも都合がつきません。

心配性のおまえはついて来なくていい、と女王様が仰せのようです。
はい、もう心配はいたしません。頼もしい蜷川カンパニーの皆さんが一緒ですから。
私は東京からエールを送っていましょう。
そして、大きな高い山を乗り越えた安蘭けいさんの、次の舞台を楽しみに待つとしましょう。
 
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カテゴリ: アントニーとクレオパトラ

テーマ: 演劇 - ジャンル: 学問・文化・芸術

タグ: 安蘭けい  アントニーとクレオパトラ 

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